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□ Jazz Notes □

I know that's nonsence talking about music, But...



Title : Live In The Black Forest / Cecil Taylor
                          1978/79 ?
Member :

Cecil Taylor(p)
Raphe Malik(tp)
Jimmy Lyons(as)
Ramsey Ameen(vl)
Sirone(b)
Ronald Shannon Jackson(ds)







Kirchzarten, Germany, June 3, 1978
Date : 2003.4.26
NO.0011
Comment : Free Jazzとの出会い

 前にも書いたが、小学生時代からTVでときたま放送される前衛的な現代音楽の響きに惹かれていた私は、両親に連れていかれるClassic Concert でも幕開け前のOrchestraの調音のシーンが大好きだった。いざ楽曲が始まってしまうとなんでもないのに、その寸前のあのシーンには何故かいつもワクワクどきどきとさせられていた。そして日曜の朝なんかにパイプオルガン・コンサートなどが放送されていたりするとTVに齧りついていた記憶がある。おそらくは母親への反感から、敢えてClassicを避けてJazzへのめり込んだとも言える私は、先に記したようにChick Coreaというおよそ似つかわしくないミュージシャンのalbum『A.R.C.』によって再びAvant-GardeなJazzと向き合うことになった。(おそらく、それ以前の私にとってはオーソドクスなJazzさえもAvant-Gardeな音楽として耳に響いていたのだと思う。だからこそJazzに惹かれたのだろう。)
 だがJazzの場合、そのほとんどがFMやラジオを通して流れてくるということがない。いわゆる「聞かずに買う」のが当たり前という世界なのだ。況してやFreeJazzなどというJazzファンでさえ聞きたがらない上に、演奏時間も長尺である場合、絶対と言っていいくらいにどこからか流れてくることはない。なにを買えばいいのか思いあぐねていた私は、たまたま専門誌の新譜LP紹介コーナーにあった本作に飛びついた。したがって本作の日本発売日がCecil Taylorとの出会いの日ということになる。
 ぶっとんだ!ぶったまげた?!当時、高校生の私にはこんな音楽が存在するなんて考えもしなかった。大好きなオーケストラの調音のシーンが丸々一枚のLPに、しかもよりパワフルに、凶暴なまでに、大音量で収められていた。≪破壊的≫。。。当時、このalbumの音楽を私はそう感じた。これは≪創造≫という行為ではなく、≪破壊≫という行為だと。。。そしてその≪破壊≫の果てに、その中から≪何か新しいもの≫を生み出そうとしているのだと。。。それは≪美≫ではないかもしれないが、何か途方もなく凄まじいエネルギーを持った≪何か≫だと夢想した。
 実はクラシック・ギターやテナー・サックスを練習したことがあるにも関わらず、そして音楽教師の家庭に生まれたにも関わらず、私は楽理楽典にはまったく造詣がない。楽譜の読み方なんて実にいい加減なものだ。況してやそれ以上の記譜や楽理論など、とんでもない。悲しいことに音楽的才能なんぞこれっぽっちも持ち合わせていない人間なのだ。それは楽器を習得しようと何年も練習を重ねただけに尚一層私自身が一番よく知っている。
 さて、すっかり話が混迷してしまったが、これ以後、私はCecil Taylorにのめり込み、手に入る限りの彼のalbumを収集することに決めた。それが真にJazzと私を結びつけた。それから約25年。。。74才の彼は未だ現役で精力的な活動を続けている。このサイトのコンセプトを支えているのも彼に対する敬愛の精神だと言っていい。だが、もはや人々は耳に心地よい音楽をしか求めず、聞くだけでエネルギーを殺がれるかのようなこの種の音楽は市場にも出回らない。彼の新作が国内発売されることがなくなって久しいし、TowerRecordのような輸入盤専門店に尋ねても、FMPなどのFreeJazzレーベルはもはや入荷予定がないと言明される始末だ。Inter Netは世界中の商品を入手できるようなシステムを構築することに成功した。だが、その一方でこういった作品がもはや、偶然にも耳目に飛び込んでくる可能性はほとんどなくなってしまった。もしも今、私が中高生だったとしたら、もはや国内盤すら発売されず、専門誌にレヴューすら載ることがほとんどなくなっている現況下で、こういった出会いが起こり得たとは考えにくいこと自体が、何よりも残念でならない。




Title : Free Jazz / Ornette Coleman
                         probably 1979
Member :

Don Cherry (pocket-tp)
Freddie Hubbard (tp)
Eric Dolphy (bcl)
Ornette Coleman(as)
Charlie Haden(b)
Scott LaFaro (b)
Ed Blackwell(ds)
Billy Higgins (d)




Atlantic Recording Studios, NYC, December 21, 1960
Date : 2003.4.26
NO.0012
Comment : 奇妙で微妙なOrnette Coleman

 今でもOrnettの新作が発表される度に、私は自問自答する。。。果たして私はOrnett Colemanの演奏を理解し得ているのか、そもそも彼の音楽を好きなのだろうか?と。。。
 Cecil Taylorを体験した次に、Free Jazzの巨匠として体験すべきはOrnettだったし、最初に手に取るべきalbumもまさしくそのタイトルを冠した『Free Jazz』以外になかったと言っていい。しかも愛すべきEric Dolphy と Freddie Hubbardが参加しているとなれば当然の選択だった。
 本当にいい意味でも悪い意味でも『聞かずに買う』のが当然であるJazzのalbumは驚きに満ちている。。。「なんじゃぁ、こりゃあ?!アホか、こいつは?!」そんな驚きと失望が私を襲った。。。
 Jazz史に欠くことの出来ないまさに歴史的なalbumである本作を聞いて、そう感じた人は少なくない筈だ。Ornettという人はこの後独自の≪ハーモロディクス理論≫というものを掲げて(決して論理的に説明しようとはしないが)80年代にはJames "Blood" Ulmer , Ronald Shannon Jackson , Jamaladeen Tacuma といった綺羅星のような次世代を導いた。
 だがその≪ハーモロディクス理論≫の実態は、私に言わせれば、主旋律から少し離れて、言わば「ハモる」と日本語化しているようにユニゾンタルなハーモニーを奏でることで、寧ろ主旋律を浮かび上がらせようとしているようなものだ。このalbumで実験されたことはピアノレスのふたつのQuartetを共演させて、それぞれにユニゾンタルなハーモナイズされた中から、主題を浮遊させるかのようにポリリズムを演繹したという点にあるように思われる。FreeといってもOrnettのそれはTaylorのそれとはまったく異質のものだった。下にも述べたようにTaylorのそれが一切を破壊するところから何かを生み出そうとするかのように見えるのに対して、Ornettのそれは既定の価値観や音楽理論という束縛からの自由な逸脱を目指したものであるようにすら見える。調子っぱずれのような彼のAlt-Saxophoneの音色は、時にオモチャのような安っぽい音色を交える(事実彼は一時期、プラスチック製の白いaltoを手に演奏もした)とは言え、本質的にはあくまでも美しく、≪美しい狂気≫のように私を魅了する瞬間もある。だが。。。。。
 冒頭に述べたように私は彼の音楽を本当に理解しているのか、好きなのか嫌いなのかが時々わからなくなるのだ。私が好きなalbumはと聞かれれば、彼がきちんとスコアを書いたSynphony Orchestraによる『Skies Of America』やほぼ同様の『Naked Lunch』などを挙げてしまいがちだ。だが、それでは彼自身の目指すJazzとはやはり違うということになってしまう。同様に『Chappaqua Suite』や『New York Is Now』などの作品も彼の本流とは異なるのだろう。Collectionを見て頂ければお分かりの通り、入手可能なほぼすべてのAlbumを所持してはいるが、それも彼の音楽を理解しているとか敬愛しているとかではなく、寧ろその如何とも理解し難いものをなんとか理解せんが為に追い続けていると言っていい。




Title : Charles Mingus Presents Charles Mingus/Charles Mingus
                          probably 1978
Member :

Ted Curson (tp)
Eric Dolphy (as,b-cl) 
Charles Mingus (b)
Dannie Richmond (ds)




October 20 (Priestley) or November 19 (liner notes), 1960, Nola Penthouse Sound Studios, New York City
Date : 2003.4.27
NO.0013
Comment : AdamsからMingusそしてDolphyからColtrane 
 何度も同じ話の繰り返しになるかも知れないが、『聞かずに買う』のが当たり前のJazzの世界にあって、多聞に漏れず私のJazz歴という軌跡も一直線に進んできたものではない。Herbie Hancockから入門し、多分にフュージョンやクロスオーバーといった音楽にも誘惑されつつ、ColtraneやMilesを好きになれないままに、George Adamsの初リーダー作に惹かれて、彼が参加しているMingusの『Changes 1, 2』などを聞くようになった。そしてMingusの代表作と謂われる本作へと手を出した。。。
 そこにあったのはどこかユーモラスでグロテスクで、だがパワフルな怒りに満ちた或る種、凶暴な音楽だった。Mingusの台詞は聞き取れないまでも曲調だけでそれと判る皮肉に満ちた「フォーバス知事の寓話」は辛らつで歌詞によらずともメッセージを十ニ分に伝え得ることを証明してみせてくれる。そしておそらくはColtraneの『Live at the Village Vangard』辺りで出会ったことのある、だがその時は寧ろ邪魔にすら感じた筈のEric Dolphyにここで再会した。。。
 前記のalbumでは理解も出来なかったDolphyの素晴らしさに私はこの瞬間に打ちのめされた。馬のいななきにも喩えられる彼のBass-Clarinet, Alto-Saxの響きは音楽空間を切り裂くように、鋭角的に胸に突き刺さってきた。最初は音が外れているのかとすら思わされたが、私のような凡人のメロディ感覚を寄せ付けず、遥かに凌駕する彼のプレイは100万回聞いても、その新鮮さを失うことなく、鼓膜に響いてくる。AD-LIBだとか、ImprovisationだとかいうものをArrangeなどと絶対に混同させはしない彼の≪一瞬性≫がそれを確立させているのだろう。Dolphyに導かれて私は、再びColtraneへと回帰した。。。HancockからHeadhuntersやFerddie Hubbardへ、そしてAdamsからMingusを経てDolphyへ。その先にJohn Coltraneへと紆余曲折を経ながら私のJazz歴は進んできた。決して、初めて聞いた瞬間からその全てを好きになった訳ではない。不理解や失望と共に、さまざまな横道に逸れながら私はJazzを愛してきた。そこに刺激を受け、エネルギーを貰いつつ、精神的成長をも担ってきた軌跡があると言っていい。これからJazzと出会うあなたに。。。一度で投げ出さず、≪ながら族≫的に音楽をBGMに垂れ流すのではなく、一音一音に耳を澄ませ、音楽と正面から向き合って欲しい。モチロン、それがどんなジャンルの音楽であっても構わないが、もしそれがたまたまJazzであるならば、その時私の語る意味が、ひょっとしたらお判り頂けるかも知れない。。。世界には様々な音楽がある、心和ませるそれも、Happyにしてくれるそれも。。。そして真摯に向き合うべき大いなるそれもある。




Title : Nefertiti/Miles Davis
                            probably 1980
Member :

Miles Davis (tp)
Wayne Shorter (ts)
Herbie Hancock (p) Ron Carter (b)
Tony Williams (ds)








NYC,1967.6.7/7.19
Date : 2003.4.27
NO.0014
Comment : どうしても好きになれないMiles Davis その1.

 Miles Davis。。。。。謂わずと知れたModern Jazzの巨匠だ。だが、どうしても彼を好きになれない。彼のalbumで初めて買ったのが、多分これ。。。Memberの顔ぶれで言えばGreatとしか言いようがない。Milesを除くこの4人のMemberで演奏されれば、喩えTrumpetが誰であろうが、私としては文句のつけようがない筈だ。楽曲もShorterを始めとするメンバーのoriginalであり、曲調が嫌いという訳でもない。。。だが何故か好きになれない。Milesと言えば、他にも私の大好きなJohn Coltraneを見出して、育て上げたも同然のヒト。。。だが、それらも好きにはなれない。。。
 何故だろう。。。実は何度となく好きになろうと試みたし、事実、Coltraneの参加したalbumやこれと同メンバーによる多くのalbumを購入している。だがCollecterを自認する筈の私が、彼のalbumだけはCollectionしようとは思えないまま今日に至っている。
 色んな理由を捜してみるが、やはり基本的にこのヒトは暗い。。。Coolでありながら、まさに多くのヒトがJazzとしてイメージするムードにぴったりの暗く妖しいムードに包まれている。カッコもいい。絵になる男だ。。。だが。。。すなわち、燃えない男なのだ。。。しかも彼個人が燃えないだけではなく、一緒に演奏するメンバーにまで影響を与えずにはいない野郎なのだ。
 どんなに彼が激しくBlowしてみせても、その音楽は何故か沈鬱な響きのうちに閉じ込められている。Hot5,Hot7時代からのLuis Armstrongも好き、Clifford BrownやFats Navaro,Freddie Hubbard,Ted Curson等といったTrumpeterたちなら大好きなのに、ただMilesだけは例外的に好きになれない。その≪沈鬱さ≫に辟易とし、苛々とさせられてしまうのだ。
 例外的な激しさを垣間見せるのは寧ろ、電化Jazz-Rockを目指した時代の彼だ。だがその音楽は何台ものsynthesizerやkeybord、electric-guitarやelectric-bass、drumsやdrum machine、percutions、saxophoneといった、たくさんの(電化)楽器の音の洪水の中に埋もれている。しかもその最中にあっても彼のプレイそのものには何処か≪沈鬱さ≫が付き纏っている。。。それを振り払わんが為のRock-idiomなのではないかとさえ思えてくる。

 付記。。。Post Free Jazz 電化の時代
 時代がFreeJazzを極めつつあり、Coltraneがあそこまで到達してしまった後の時代にあって、ちょうど登場しつつあったsynthesizerを始めとする様々なelectric楽器が用いられたのは、現在受け止められているように、決して大衆におもねようとする姿勢ではなかった。寧ろ、それは当時観念的になりすぎ、思索化しつつあったFreeJazzを乗り越えんがために、electricの力を借りて、より激しいエネルギッシュな新しいJazzを創造する目的を求められたのだ。(当時のHardRockはまだまだ今日のような大衆的な認知を確立させていた訳ではなく、寧ろ、騒々しく過激で反社会的な音楽と受け止める向きが多かった。)したがってMilesやWeatherReportなどを見ても当初のalbumは非常にFreeな路線にあると言っていい。電化楽器を使用せずに演奏したとすればそれらはまさしくFreeJazzと言っても何ら支障をも見出さないと言ってもいい。それを違う方向へと展開したのはMilesでも、Hancockでもなく、寧ろ白人であるChick Coreaの率いたReturn To Foreverだった。Rock-Idiomをうまく消化したそれはまさしく後のフュージョンと呼ばれるものの先駆けであった。先を越されたHancockはRock-Idiomの代わりに、そして黒人であるが故にこそFunkを見いだした。もっともFreeに近い位置にいたWeatherReportも時代に合わせて、次第に音を整理し、端整なものにしてゆく過程の中でPop化してゆく。その時、electricを利用したPostFreeJazzは右へ急旋回し、フュージョンとして一世を風靡し、一方、Europeに渡り、思索化してゆきつつあったFreeJazzの時代は終わりを告げた。FreeJazzMovementに乗り遅れた次の世代は長い間、Loft-Jazzという形で細々と独自の活動を続けるしかなく、彼らに日の目が当るのは再びAcoustic-Jazzとして見いだされた更にのちのこととなる。




Title : Blue Moods/Miles Davis
                            probably 1981
Member :

Miles Davis (tp)
Britt Woodman
(tb)
Teddy Charles
(vib)
Charles Mingus (b)
Elvin Jones
(ds)







July 9, 1955, Hackensack, New Jersey
Date : 2003.4.28
NO.0015
Comment : どうしても好きになれないMiles Davis その2.

 さて、↑では随分とMilesをこき下ろした感じになった。正確に言うとただ好きになれないと言っただけで、悪意はない筈なのだが。(笑)
 さて、本albumは珍しく私のお気に入りの一枚である。モチロン、その最大の理由は当然のことながらCharles Mingusが参加しているからだと言っていい。だが↓に書いたようにColtrane, Cannonball, Hancock ,Shorter, Williams,他誰が参加しようと好きになれない筈のMilesの中では例外中の例外と言っていい。もちろん、多分に漏れず、このalbumも暗い。。。だがMingusの強い個性が、件の≪沈鬱さ≫に救いを齎していると言えば、身贔屓に過ぎるだろうか?いや、それが真実だろう。。。MingusがProduceした彼の個人的レーベルとも言えるDebutでの制作によるところが大きい。もちろん、先輩格のMingusやBritt Woodman,Teddy CharlesなどにMilesが遠慮した所為もあるかも知れないが。。。(笑)



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